料亭「花蝶」のはじまりは昭和2年。その後、戦争を経て、東京を代表する有名料亭として名をはせますが、当時の料亭は、時の総理大臣や一流企業の接待、歌舞伎役者、映画俳優など、限られた人々だけしか訪れることができない、一見さんお断りという閉ざされた世界でした
また、花蝶は海外からの大切なお客様をおもてなしする迎賓館的な役割もはたしていたようで、あの有名なチャップリンやウォルトディズニーが、花蝶の座敷で芸妓と小唄に興じている写真が残っています。その後、平成に入り、時代の流れとともに料亭文化が衰退していく中、いち早く、花蝶は格式ばった料亭にピリオドを打ちます。そして昔ながらの伝統ある料亭の佇まいはそのままに、モダンな現代アートを融合させ、一般のお客さまにも広く開放することで、2004 年、新しい料亭スタイルの“レストラン”へと変貌を遂げたのです。